H30年 大気概論 問3 問題と解説

浮遊粒子状物質に係る環境基準の記述として、誤っているものはどれか。

  1. 環境上の条件としては、1時間値の1日平均値が0.10mg/m3以下であり、かつ、1時間値が0.20mg/m3以下であること。
  2. 測定方法は、濾過捕集による重量濃度測定方法又はこの方法によって測定された重量濃度と直線的な関係を有する量が得られる光散乱法、圧電天びん法若しくはベータ線吸収法とする。
  3. 浮遊粒子状物質に係る環境基準は、維持され又は原則として5年以内において達成されるように努めるものとする。
  4. 浮遊粒子状物質とは、大気中に浮遊する粒子状物質であって、その粒径が10μm以下のものをいう。
  5. 浮遊粒子状物質の環境基準は、工業専用地域、車道その他一般公衆が通常生活していない地域又は場所については、適用しない。

 

 

 

 

 

正解 (3)

(3)の記述が誤りで、正しく直すと「浮遊粒子状物質に係る環境基準は、維持され又は早期に達成されるよう努めるものとする。」となります。

一酸化炭素と光化学オキシダントも浮遊粒子状物質と同様で、環境基準の達成期間が具体的には明記されていません。

一方、二酸化いおうと二酸化窒素の環境基準は、達成期間が明示されています。二酸化いおうについては原則として5年以内、二酸化窒素については原則として7年以内と定められています。

この問題は(3)の内容も重要ですが、正しい文章である(1)、(4)、(5)も重要事項なのでぜひ押さえておきたいところです。(2)はややマイナーな知識なので、知らなくても特に気にしなくてよいと思います。

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