H30年 ばいじん・粉じん特論 問15 問題と解説

ピトー管係数0.95のピトー管で、ガス流速8.0m/sで流れるガスの動圧を求めたら29.9Paであった。大気圧が101.0kPa、静圧(ゲージ圧)2.5kPaのとき、ガス温度(℃)はおよそいくらか。ただし、標準状態のガス密度は、1.30kg/m3とする。

  1. 139
  2. 157
  3. 430
  4. 551
  5. 587

 

 

 

 

 

正解 (2)

 解 説    

ピトー管を使ってガス流速の求める際には、以下の式を使います。この問題ではガス温度が問われていますが、「ピトー管係数」が問題文に出てきたら、とりあえずこの式を思い出してください。

  • v:管内のガス流速 [m/s]
  • C:ピトー管係数
  • Pd:ダクトを流れるガスの動圧 [Pa]
  • ρ:ダクトを流れるガスの密度 [kg/m3]

ここで、v、C、Pdは問題文にそのまま記載されているため、残るρを計算によって求めることができます。

また、ρ(ダクトを流れるガスの密度)は、標準状態のガスの密度との比較で求めることもできます。

比較するパラメータは問題文にある通り、圧力と温度の2つですが、まず、圧力が高ければその分圧縮されるので、ガスの密度は大きくなります。よって密度と圧力は比例します。次に、ガスの温度が高ければその分膨張するので、ガスの密度は小さくなります。よって密度と温度は反比例します。

以上より、標準状態は0℃(273K)、101.3kPa(1atm)なので、ある温度・圧力下の条件ガスの密度は

  • ρ:ダクトを流れるガスの密度 [kg/m3]
  • ρ0:標準状態のガスの密度 [kg/m3]
  • θ:ガス温度 [℃]
  • P:大気圧 [kPa]
  • Ps:静圧(ゲージ圧) [kPa]
  • P0:標準状態圧力 [kPa]

で表すことができます。

つまり、この問題の場合は、

となります。

これに先ほど導出したρを代入すると、以下のようにガス温度θを求めることができます。

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