H29年 大気有害物質特論 問6 問題と解説

ふっ素化合物に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. ふっ化水素水溶液は弱い酸性を示すが、強い腐食性をもつ。
  2. 四ふっ化けい素と平衡関係にあるヘキサフルオロけい酸の水溶液は、強い酸性を示す。
  3. ふっ化水素の水への吸収では、液側境膜抵抗が吸収速度を支配する。
  4. 四ふっ化けい素を含む排ガスの吸収処理装置では、析出する二酸化けい素による閉塞を考慮しなければならない。
  5. ふっ化水素を含む洗浄水の処理方法としては、水酸化カルシウムによる中和がある。

 

 

 

 

 

正解 (3)

 解 説    

気体が液体に充分に溶けやすい(溶解度が大きい)とき、液体側はいくらでも気体を受け入れられる状態にあるため、気体の液体への吸収速度は気体側に依存することになります。

一方、液体に溶けにくい(溶解度が小さい)ような気体を溶かす際は、液体側に現状溶け込んでいる濃度が問題となってくるため、その吸収速度は液体側に依存します。

ふっ化水素は水にとても溶けやすいので、(3)の記述は「液側境膜抵抗」が誤りで、正しくは「ガス側境膜抵抗」となります。

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