H29年 大気特論 問9 問題と解説

排煙脱硫法の一つである水酸化マグネシウムスラリー吸収法に関する記述中、下線を付した箇所のうち、誤っているものはどれか。

吸収剤は(1)弱アルカリ性で、毒性、(2)腐食性もほとんどなく、石灰石よりも(3)安価である。生成する(4)マグネシウム塩は溶解度が大きいので、(5)スケーリングの心配がない

 

 

 

 

 

正解 (3)

 解 説    

吸収剤は水酸化マグネシウム(Mg(OH)2)ですが、これは弱アルカリ性で、毒性、腐食性もほとんどありません。また、生成するのはMgSO3やMg(HSO3)2といったマグネシウム塩ですが、これらは比較的水に溶けやすいため、スケールが生成しにくいです。

これらのメリットがある一方で、水酸化マグネシウムは、石灰スラリー吸収法で用いられる石灰石よりも高価であるというデメリットもあります。

よって、(3)の「安価」が誤りで、ここは「高価」に直すのが正しいです。

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