セメント製造工程のSOx対策に関する記述中、(ア)~(ウ)の中に挿入すべき語句の組合せとして、正しいものはどれか。
セメント製造工程で発生した二酸化硫黄(SO2)は、( ア )℃の温度領域(プレヒータ部)において、セメント原料中の( イ )などと反応し吸着されることで( ウ )%程度が脱硫される。
(ア) (イ) (ウ)
- 200~300 石灰石 75~85
- 200~300 二酸化けい素 75~85
- 400~1000 石灰石 75~85
- 400~1000 二酸化けい素 97~99
- 400~1000 石灰石 97~99
正解 (5)
解 説
セメントの製造は、とにかく高い温度で行います。プレヒーター(予熱装置)では400~1000℃程度、ロータリーキルンでは最高で1450℃程度にまで加熱します。よって、(ア)には「400~1000」が入ります。
また、プレヒーター部において、セメントに含まれる石灰石(CaCO3)とSO2とが次の反応を起こすので、結果的に脱硫されます。
よって、(イ)には「石灰石」が入ります。この化学反応はほぼ完全に進行するため、(ウ)には「97~99」を入れるのが適切です。
以上からわかるように、セメント工場では、焼成工程そのものが高い脱硫性能を有しているので、排煙脱硫装置が必要ありません。
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