石炭の燃焼方法に関する記述中、(ア)~(オ)の中に挿入すべき語句の組合せとして、正しいものはどれか。
石炭の燃焼方法はガス流速により、固定層燃焼、流動層燃焼、微粉炭燃焼に大別される。流動層燃焼はさらに気泡流動層燃焼と循環流動層燃焼に区分される。それぞれの燃焼方法のガス流速は、( ア )燃焼:10~15m/s、( イ )燃焼:0.8~1.5m/s、循環流動層燃焼:( ウ )m/s、気泡流動層燃焼:( エ )m/sである。流動層燃焼ボイラーにはこの区別以外にも常圧形、( オ )という区別がある。
(ア) (イ) (ウ) (エ) (オ)
- 固定層 微粉炭 1~2 4~8 加圧形
- 微粉炭 固定層 4~8 1~2 加圧形
- 固定層 微粉炭 4~8 1~2 加圧形
- 微粉炭 固定層 1~2 4~8 減圧形
- 固定層 微粉炭 4~8 1~2 減圧形
解 説
固定層燃焼、流動層燃焼、微粉炭燃焼という名前からも想像できると思いますが、燃料のなる石炭の粒の大きさは、固定層燃焼では大きく、流動層燃焼はやや小さく、微粉炭燃焼がかなり小さいです。
固定層燃焼では大きな石炭をあまり動かさずに燃焼させるので、ガス流速は遅いです。一方、微粉炭燃焼では微細な石炭がガスの流れに乗って舞い上がりながら燃えるので、ガス流速は早いです。よって、(ア)には「微粉炭」が、(イ)には「固定層」が入ります。
流動層燃焼は固定層燃焼と微粉炭燃焼の中間という位置づけですが、流動層燃焼をさらに分類すると、問題文にも書いてある通り、気泡流動層燃焼と循環流動層燃焼とに分けられます。
気泡流動層燃焼は固定層燃焼よりも少し石炭のサイズが小さいため、石炭が詰められているところにガスが流れ込むと、ぷくぷくと気泡のように弾けながら燃焼します。
一方、循環流動層燃焼で使う石炭のサイズは気泡流動層燃焼よりもさらに小さく、微粉炭燃焼のほうに近いといえます。そのため、石炭が詰められているところにガスが流れ込むと石炭が容易にかき回され、ぐるんぐるんと循環しながら燃焼します。
よって、循環流動層燃焼は微粉炭燃焼に近く、気泡流動層燃焼は固定層燃焼に近いので、(ウ)には「4~8」が、(エ)には「1~2」が入ります。
また、(オ)には「加圧形」か「減圧形」が入りますが、燃焼には酸素が必要なので空気をたくさん送り込んで加圧するのは理にかなっていますが、空気を抜いて減圧するのは酸素不足になるため、燃焼には不利です。よって、(オ)には「加圧形」が入ります。
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