H27年 水質有害物質特論 問3 問題と解説

還元剤として鉄を用いた場合のクロム酸還元の反応式は、

と表される。このとき、CrO3換算で1kgのクロム酸を還元するのに要する還元剤の理論必要量(kg)として、適切なものはどれか。ただし、Cr、O、Fe、Sの原子量は、それぞれ52、16、56、32とする。

  1. 0.16
  2. 0.56
  3. 1.02
  4. 2.94
  5. 5.60

 

 

 

 

 

正解 (2)

 解 説    

まず、還元剤というのは鉄(Fe)のことです。反応前に酸化数が0であったものが、反応後の酸化数が+3になっていることからもわかります。次に、CrO3の分子量は

です。よって、100gで1molなので、1kg(1000g)だと10molあることがわかります。CrO3が10molあるとき、その成分であるCrも同様に10molあります。

ここで、問題文にある反応式の反応前の部分(矢印の左側)を見ると、Cr2molとFe2molとが反応していることがわかります。つまり、CrとFeは等量で反応するため、Crが10molあれば、Feも10mol使われます。Feの分子量は問題文より56なので、それが10mol分で、

が答えになります。

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