H27年 水質概論 問1 問題と解説

地下水の水質汚濁に係る環境基準に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. 地下水の水質汚濁に係る環境基準は、環境基本法第16条第1項による地下水の水質汚濁に係る環境上の条件につき人の健康を保護する上で維持することが望ましい基準である。
  2. 地下水の水質の測定の実施は、環境基準の項目ごとに、地下水の流動状況等を勘案して、当該項目に係る地下水の水質汚濁の状況を的確に把握できると認められる場所において行う。
  3. 環境基準は、設定後可及的速やかにその達成維持を図るものとする(ただし、汚染が専ら社会的原因によることが明らかであると認められる場合を除く。)。
  4. 環境基準は、科学的な判断の向上に伴う基準値の変更及び環境上の条件となる項目の追加等により、適宜改定することとする。
  5. 環境基準は、水質汚濁の状況、水質汚濁源の事情等の変化に伴う環境上の条件となる項目の追加等により、適宜改定することとする。

 

 

 

 

 

正解 (3)

 解 説    

(3)の文章は、正しくは、「環境基準は、設定後直ちに達成され、維持されるように努めるものとする(ただし、汚染が専ら自然的原因によることが明らかであると認められる場合を除く。)。」となります。

(3)では「社会的原因」とありますが、人間の活動によって環境を汚染しているのであれば、これはどうにかしなければいけません。一方、「自然的原因」による汚染は人間の力(現在の科学)ではどうしようもない面もあるため、このような場合は基準を達成できなくても仕方ないということになります。

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