環境基本法の公害防止計画の作成に関する記述中、(ア)~(オ)の中に挿入すべき語句(a~f)の組合せとして、正しいものはどれか。
( ア )は、次のいずれかに該当する地域について、( イ )を基本として、当該地域において実施する公害の防止に関する施策に係る計画(以下「公害防止計画」という。)を作成することができる。
一 現に公害が著しく、かつ、公害の防止に関する施策を総合的に講じなければ公害の防止を図ることが( ウ )と認められる地域
二 人口及び( エ )その他の事情により公害が著しくなるおそれがあり、かつ、公害の防止に関する施策を総合的に講じなければ公害の防止を図ることが( オ )と認められる地域
- 環境大臣
- 都道府県知事
- 環境基本計画
- 産業の急速な集中
- 著しく困難になる
- 著しく困難である
ア イ ウ エ オ
- a c e d f
- b d f c e
- b c e d f
- b c f d e
- a d e c f
解 説
問題文は、環境基本法第17条(公害防止計画の作成)です。この項の本文は以下の通りとなります。
都道府県知事は、次のいずれかに該当する地域について、環境基本計画を基本として、当該地域において実施する公害の防止に関する施策に係る計画(以下「公害防止計画」という。)を作成することができる。
一 現に公害が著しく、かつ、公害の防止に関する施策を総合的に講じなければ公害の防止を図ることが著しく困難であると認められる地域
二 人口及び産業の急速な集中その他の事情により公害が著しくなるおそれがあり、かつ、公害の防止に関する施策を総合的に講じなければ公害の防止を図ることが著しく困難になると認められる地域
よって、(4)が正解ということになります。
これは環境基本法の中でも重要なものの一つなので内容を知っておくことが理想ですが、必ずしも知識問題というわけではありません。試験中に知識がなくて即答できない場合は、以下のような判断で正解を導けます。
まず、わかりやすいのは(エ)です。問題文を抜粋すると、「(エ)により公害が著しくなるおそれがあり」とありますが、選択肢を見ると、候補となるのはcの「環境基本法」と、dの「産業の急速な集中」です。環境基本法によって公害が著しくなるのはおかしいので、(エ)にはdが入ると考えられます。これで選択肢が(1)、(3)、(4)に絞られました。
続いて、(オ)について考えます。問題文によると、「公害の防止に関する施策を総合的に講じなければ公害の防止を図ることが(オ)」とあり、それに対応する選択肢はeの「著しく困難になる」とfの「著しく困難である」です。
「著しく困難になる」というのは、現状はそうでもないけど、これから先は困難になる、というニュアンスです。「著しく困難である」というのは、もうすでに充分困難だ、というニュアンスです。ここでは、何か策を講じなければ公害防止が困難になりますよ、という話なので、(オ)にはeが入ると考えられます。
そうすると、選択肢が(4)に限られ、残る(ア)や(イ)や(ウ)も自然な文章になるため、これが正解とわかります。
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