H26年 大気有害物質特論 問9 問題と解説

JISによる排ガス中のカドミウム及びその化合物の濃度を測定する方法に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. 試料採取位置、採取点の選定、採取操作は、排ガス試料採取方法のJISに準じて行う。
  2. 試料採取装置は、ガス吸収部、ガス吸引部及び流量測定部で構成される。
  3. 分析用試料溶液の調製には、一般に乾式分解が用いられる。
  4. フレーム原子吸光法では、カドミウム標準液の調製に塩化カドミウムが用いられる。
  5. ICP質量分析法では、内標準物質としてイットリウムが使用される。

 

 

 

 

 

正解 (5)

 解 説    

(1)について、JIS K 0095の「排ガス試料採取方法」ではなく、JIS Z 8808の「排ガス中のダスト濃度の測定方法」に準じて行います。

(2)で、試料採取装置は、「ダスト捕集部」、「ガス吸収部」、「ガス吸引部」、「流量測定部」から成ります。

(3)で、カドミウムは強熱により揮発してしまうので、乾式分解には向きません。硝酸に溶かす湿式分解が一般的です。

(4)について、カドミウム標準液を作る際は、単体のカドミウムを硝酸で溶かします。塩化カドミウムは使いません。

(5)は記述の通りです。イットリウムは原子記号にすると「Y」です。

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