半閉鎖性内湾(エスチャリー)の富栄養化に関する記述として、誤っているものはどれか。
- 富栄養化の進んだ湾では、植物プランクトンが増殖した赤潮状態がしばしば観測される。
- 夏には、成層が形成され、沈降したプランクトンの死骸の分解に酸素が消費されるため、底層は貧酸素又は無酸素状態になりやすい。
- 底層の酸素が枯渇すると、硫酸イオンの酸素原子が消費され、硫化水素が発生しやすくなる。
- 富栄養化が進み、底層が貧酸素化した海域では、海底に沈降するりんの大部分は堆積物に埋積する。
- 貧酸素状態や無酸素状態の底層水が海表面に湧昇し、青潮とよばれる現象がしばしば観測される。
正解 (4)
解 説
海底に沈降するりん(主に有機りん)は、堆積物の表層に乗っかったあと、微生物の分解を受けて無機のりん(主にりん酸態)になり、再び水中へと戻ります。沈降したりんが堆積物に埋積することもありますが、大部分はこのように水中に戻るため、(4)が誤りです。
ただ、この選択肢(4)の内容はやや難しいかもしれないので、消去法でも良いかと思います。残る選択肢の(1)~(3)、(5)はいずれも重要事項なので、ぜひ押さえておいてください。
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