H26年 水質概論 問2 問題と解説

水質汚濁防止法に規定する有害物質として、定められていないものはどれか。

  1. ほう素及びその化合物
  2. ふっ素及びその化合物
  3. 鉛及びその化合物
  4. 銅及びその化合物
  5. アンモニア、アンモニウム化合物、亜硝酸化合物及び硝酸化合物

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説    

水質汚濁防止法には「有害物質」と「指定物質」があります。

有害物質は、人の健康に被害を生ずるおそれがある物質として、28種類が指定されています(水質汚濁防止法施行令第2条)。

指定物質は、公共用水域に多量に排出されることにより人の健康や生活環境に被害を生ずるおそれがある物質として、60種類が指定されています(水質汚濁防止法施行令第3条3項)。

つまり、有害物質はそこそこ危険なもので、そのため試験でも頻出ですし、実務上も頭に入れておいたほうが良い物質が多く含まれます。一方の指定物質は有害物質ほどは危険じゃないという解釈ができます。

よって、以下に列挙する28種類の有害物質は、なるべくなら覚えておいたほうが良いと思います。ここになくて選択肢にあるものは、指定物質だろうと判断することができます(有害物質でも指定物質でもないものは、そもそも選択肢になりづらいため)。

  1. カドミウム及びその化合物
  2. シアン化合物
  3. 有機燐化合物
  4. 鉛及びその化合物
  5. 六価クロム化合物
  6. 砒素及びその化合物
  7. 水銀及びアルキル水銀その他の水銀化合物
  8. ポリ塩化ビフェニル
  9. トリクロロエチレン
  10. テトラクロロエチレン
  11. ジクロロメタン
  12. 四塩化炭素
  13. 1,2-ジクロロエタン
  14. 1,1-ジクロロエチレン
  15. 1,2-ジクロロエチレン
  16. 1,1,1-トリクロロエタン
  17. 1,1,2-トリクロロエタン
  18. 1,3-ジクロロプロペン
  19. テトラメチルチウラムジスルフィド(別名チウラム)
  20. 2-クロロ-4,6-ビス(エチルアミノ)-s-トリアジン(別名シマジン)
  21. S-4-クロロベンジル=N・N-ジエチルチオカルバマート(別名チオベンカルブ)
  22. ベンゼン
  23. セレン及びその化合物
  24. ほう素及びその化合物
  25. ふっ素及びその化合物
  26. アンモニア、アンモニウム化合物、亜硝酸化合物及び硝酸化合物
  27. 塩化ビニルモノマー
  28. 1,4-ジオキサン

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