膜分離に関する記述として、誤っているものはどれか。
- RO膜で処理する場合は、前処理としてMF膜やUF膜で浮遊物質を取り除いておくほうがよい。
- NF膜はRO膜より操作圧力が高く、運転動力がより必要である。
- 膜分離活性汚泥法ではMF膜やUF膜が用いられる。
- 膜分離活性汚泥法における膜の洗浄には、次亜塩素酸ナトリウムなどが用いられる。
- 膜分離活性汚泥法では最終沈殿池を必要としない。
正解 (2)
解 説
まずは、選択肢に出てくる膜の名称をまとめておきます。
- RO膜:逆浸透膜、Reverse Osmosis Membrane
孔の大きさが極小(目安は1nm以下)であり、海水の淡水化などに用いられます。 - NF膜:ナノろ過膜、Nanofiltration Membrane
RO膜よりもやや孔径が大きく(約1~2nm)、低分子有機物や金属イオンの回収などに用いられます。 - UF膜:限外ろ過膜、Ultrafiltration Membrane
数nm程度の孔径で、水溶性の高分子物質の除去に用いられます。 - MF膜:精密ろ過膜、Microfiltration Membrane
数十nm~数μm程度の孔径で、微細な懸濁粒子や細菌などの除去に用いられます。
以上を踏まえて選択肢(2)を見ると、NF膜はRO膜よりも目が粗いため、操作圧力が低くなることがわかります。よって、運転動力もその分、少なくて済みます。
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