すすの発生しやすさの比較に関する記述として、誤っているものはどれか。
- ガスの拡散燃焼は予混合燃焼より、すすが発生しやすい。
- LPGの燃焼はLNGの燃焼より、すすが発生しやすい。
- 油燃焼はガス燃焼より、すすが発生しやすい。
- 重油燃焼は灯油燃焼より、すすが発生しやすい。
- 低揮発分の石炭の燃焼は高揮発分の石炭の燃焼より、すすが発生しやすい。
正解 (5)
解 説
一般的に、すすは気体燃料よりも液体燃料のほうが発生しやすく、液体燃料よりも固体燃料のほうが発生しやすいです。
また、石炭には、無煙炭、歴青炭、亜歴青炭、褐炭という分類があります。左側がより優れていて、右側がより劣っている石炭ということになるのですが、優れている石炭ほど、発熱量が高い、燃料比が大きい、硫黄分が少ない、といったような特徴を持ちます。
そして、この分類の主な基準となるのが、揮発分が多いか少ないか(=炭素の割合が高いか低いか)です。揮発分が少ない(炭素の割合が高い)石炭は、不純物が少なくより純粋な燃料となるので、無煙炭に分類され、すすは発生しにくいです。一方、揮発分が多い(炭素の割合が低い)と、たとえば褐炭などに分類され、不純物が多いので燃焼状態が悪く、すすが発生しやすくなります。
よって、低揮発分の石炭(質の良い石炭)は、高揮発分の石炭(不純物が多く質の低い石炭)よりもすすの発生が少ないので、(5)の「すすが発生しやすい」が誤りで、正しくは「すすが発生しにくい」となります。
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