軽油と重油の一般的な性状値の比較として、誤っているものはどれか。
- 重油の動粘度 > 軽油の動粘度
- 重油の引火点 > 軽油の引火点
- A重油の動粘度 > C重油の動粘度
- C重油の残留炭素分 > A重油の残留炭素分
- C重油の硫黄分 > A重油の硫黄分
正解 (3)
解 説
(1)、(2)について、軽油と重油はいずれも原油を分留して得られるものですが、より低沸点のものが軽油、より高沸点のものが重油です。よって、これらを分ける基準は「沸点」なのですが、結果として、重油のほうがドロドロしているので動粘度が高くなります。また、重油のほうが火がつきにくく、引火点も高いです。
(3)、(4)、(5)は重油の中での比較ですが、重油にはA重油、B重油、C重油があります。1種、2種、3種と呼ぶこともありますが、これらはそれぞれA重油、B重油、C重油のことを指します(たとえば平成22年度の試験では、1種のほうの呼び方を使っています)。
重油の分類基準は動粘度です。動粘度が20[mm2/S]以下ならA重油となります。それを超えて50[mm2/S]以下ならB重油で、さらにそれも超えるとC重油となります。
よって、(3)は反対ということがわかります。また、動粘度が低いA重油は比較的さらさらして純度も高く、一方、動粘度が高いC重油はドロドロしていて不純物も多いです。よって、残留炭素分と硫黄分はともに、C重油のほうが多い傾向にあります。
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