大気中の粒子状物質が呼吸に伴って吸入されたときの動態と生体への影響に関する記述として、誤っているものはどれか。
- 口呼吸では、0.05~2μmの粒子は、それよりも粒径の小さな粒子に比べて、気管気管支領域への沈着率が低い。
- 微小粒子(PM2.5)には、硫酸塩や硝酸塩、元素状炭素など気道傷害性物質が多く含まれる。
- 肺胞領域に沈着した粒子は、肺胞上皮の線毛運動によって呼吸器外へ排出される。
- 生体への影響を評価する上で、共存する汚染ガスとの相互作用は重要である。
- 心臓血管系疾患に罹患している高齢者は、生体影響を受けやすいと考えられている。
正解 (3)
解 説
(3)のように一度肺胞に付いた粒子が簡単に外に出てくるなら、粒子状物質の健康被害はあまり問題になりません。
しかし実際には、肺胞上皮には線毛がなく、沈着した粒子はそのまま留まってしまうため、健康被害が現れます。
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