H22年 汚水処理特論 問16 問題と解説

生物的硝化脱窒素法に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. 硝化工程に関与する微生物は従属栄養細菌であり、脱窒素に関与する微生物は独立栄養細菌である。
  2. NH4-NをNO3-Nに酸化する際、理論的には、NH4-N 1kg当たり4.6kgのO2が必要である。
  3. NH4-NをNO2-Nに酸化する際にはH+が生成する。
  4. NO2-N、NO3-Nが窒素に還元される際には、水素供与体が必要になる。
  5. 水素供与体としては通常、メタノール、酢酸塩あるいは排水中のBOD成分が利用される。

 

 

 

 

 

正解 (1)

 解 説    

従属栄養細菌とは、生育に必要なエネルギーを得るために、有機物が必要な細菌のことです。独立栄養細菌とは、生育に必要なエネルギーを得るために有機物が必要なく、無機物や太陽光から得ることができる細菌のことです。

細菌で考えるとわかりづらいかもしれませんが、従属栄養生物と独立栄養生物の話をすると、動物は他の動物や植物を食べないと生きられないので、従属栄養生物です。一方、植物は光合成によってエネルギーを産生するので、独立栄養生物です。

ここで選択肢(1)の内容に戻ると、硝化工程では独立栄養細菌を使い、脱窒素には従属栄養細菌を使います。

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