H22年 汚水処理特論 問10 問題と解説

汚泥の脱水に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. ヌッチェ試験によってろ液量とろ過時間の関係を調べ、ケーキの比抵抗を求めることができる。
  2. 下水汚泥を加圧下で加熱すると、変質してろ過脱水が容易になる。
  3. 多重円盤形脱水機では、遠心力によって汚泥を圧縮脱水する。
  4. 水平形デカンターの遠心脱水機では、脱水したケーキを機外に排出するためのスクリューが内蔵されている。
  5. ベルトプレスでは、重力による予備濃縮によって汚泥の流動性をなくしておく必要がある。

 

 

 

 

 

正解 (3)

 解 説    

遠心力によって汚泥を圧縮脱水するのは、「多重円盤形脱水機」ではなく、「遠心脱水機」です。

多重円盤形脱水機では、ケーキ出口に向かって、上下に配置された円盤の間隔を狭くしています。そうすることによって、円盤の回転速度は次第に遅くなり、圧縮力が出口側ほど強くなっていくため、入口側では水分を多く含んだケーキを緩めに圧縮して多少の脱水をし、出口側ではある程度脱水されたケーキを強い圧縮力でさらに脱水することになります。

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