R2年 公害総論 問4 問題と解説

 問 題     

環境基準に関する記述中、(ア)~(オ)の中に挿入すべき語句(a~e)の組合せとして、正しいものはどれか。

環境基準には( ア )に係る基準と( イ )に係る基準とがある。両基準が設定されているのは( ウ )に係る基準のみである。その( ア )に関する環境基準は、( エ )をもって定められている。一方、( イ )に係る環境基準は、( オ )等に応じて設定される構造になっている。

  1. 水質汚濁
  2. 全国一律の数値
  3. 人の健康の保護
  4. 地域の状況、水域の利用目的
  5. 生活環境の保全
  • ア イ ウ エ オ
  1. a e c d b
  2. a c e b d
  3. c e a b d
  4. c e b d a
  5. e c a d b

 

 

 

 

 

正解 (3)

 解 説    

1文目に関して、環境基準は、人の健康の保護及び生活環境の保全のうえで維持されることが望ましい基準です。よって、( ア )と( イ )にはcとeが入ります。ただし、1文目の時点では( ア )と( イ )のどちらにcやeが入るのかは判断できません。

2文目について、環境基準には大気汚染、水質汚濁、騒音などいくつかのカテゴリーに分かれますが、このうち水質汚濁に関してのみ、人の健康の保護に係る基準と生活環境の保全に係る基準がそれぞれ設定されています。よって、( ウ )にはaの「水質汚濁」が入ります。

ちなみに、人の健康の保護に係る項目には、カドミウムなどの重金属類や1,2-ジクロロエタンなどの有機化合物が例として挙げられます。一方、生活環境の保全に係る項目の例は、河川のBODや海域のCODなどです。

3文目と4文目に関して、人の健康については全国どこであってもきちんと保護する必要があるので、これに係る環境基準は全国一律となります。

一方、生活環境の保全に係る項目(河川のBODや海域のCODなど)については、その水域の水を飲水として使うのか工業用水として使うのか、その水域にどのような水生生物が生息しているのかなどによって基準が異なります。

以上から、( ア )はcの「人の健康の保護」、( イ )はeの「生活環境の保全」、( エ )はbの「全国一律の数値」、( オ )はdの「地域の状況、水域の利用目的」となります。

よって、正解は(3)です。

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