問 題
環境基本法に規定する環境の保全に関する記述中、下線を付した箇所のうち、誤っているものはどれか。
環境の保全は、(1)社会経済活動その他の活動による環境への負荷をできる限り低減することその他の環境の保全に関する行動が(2)官民の公平な役割分担の下に(3)自主的かつ積極的に行われるようになることによって、健全で恵み豊かな環境を維持しつつ、環境への負荷の少ない健全な経済の発展を図りながら(4)持続的に発展することができる社会が構築されることを旨とし、及び科学的知見の充実の下に環境の保全上の支障が(5)未然に防がれることを旨として、行われなければならない。
解 説
問題文は、環境基本法第4条(環境への負荷の少ない持続的発展が可能な社会の構築等)です。この項の本文は以下の通りとなります。
環境の保全は、社会経済活動その他の活動による環境への負荷をできる限り低減することその他の環境の保全に関する行動がすべての者の公平な役割分担の下に自主的かつ積極的に行われるようになることによって、健全で恵み豊かな環境を維持しつつ、環境への負荷の少ない健全な経済の発展を図りながら持続的に発展することができる社会が構築されることを旨とし、及び科学的知見の充実の下に環境の保全上の支障が未然に防がれることを旨として、行われなければならない。
よって、(2)の「官民」が誤りで、正しくは「すべての者」となります。
官民というのは、官庁と民間企業の略で、国や自治体といった公的な団体と、民間の会社を合わせた言葉です。しかし、環境の保全のためにはこれらの社会的な組織だけではなく、国中・世界中の個人個人が意識的に行動することが重要です。
よって、「官民」では対象とする範囲が狭すぎると考えることができれば、(2)が誤りであると判断することができます。
…以上のように考察して答えを出すこともできますが、この条文は頻出なので、知識問題として内容をしっかりと覚えておきたいところです。
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