生態系モデルにおける植物プランクトンの増殖(成長)速度の計算に関する記述として、最も不適切なものはどれか。
- ポテンシャル増殖速度は、温度の関数として表している。
- 光応答については、強光阻害を考慮した式が提案されている。
- 栄養塩の摂取については、リービッヒの最小律が適用される。
- 光強度は、ランバート-ベールの法則に従い、水深によらず一定とする。
- 植物プランクトンの増殖速度は、ポテンシャル増殖速度、光の制限項、栄養塩制限項の積として計算する。
正解 (4)
解 説
(4)に関して、光強度はランバート-ベールの法則に従いますが、ランバート-ベールの式は水中での光強度の減衰を求める式です。水深が深ければ深いほど光強度は減衰するため、「水深によらず一定」の部分が誤りです。
ランバート-ベールの式は重要な式なので、以下の図と式を併せて覚えておくことをおすすめします。
εはモル吸光係数と呼ばれ、物質ごとに決まった値をとります。この式は頻出なので、式と各記号が示す意味を押さえておきたいです。
I0が入射光強度なので、上図左側が水面と考えてください。セルの長さlが水深に相当します。そして、その水深での光の強さがItです。よって、光の減衰と水深とは対数で表される関係となります。
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