H30年 大規模水質特論 問5 問題と解説

図はビール製造業において水合理化計画を実施した後の用排水系統図を示したものである。数字は水量(m3/日)であり、で表した工程においては、水の損失はないものとする。河川放流される水量(m3/日)として、正しいものはどれか。

  1. 1950
  2. 1970
  3. 2070
  4. 2270
  5. 2290

 

 

 

 

 

正解 (1)

 解 説    

下図の赤色青色緑色紫色の順番で計算していけば答えを出すことができます。

まず、赤色を記入します。これらのほとんどは問題文にあるように水の損失がない部分なので、直前の数値をそのまま入れています。ただし、左下の副産物処理工程は前段から矢印が2つ入っているので、この工程の出口ではそれらの和を記入します。

また、右上の瓶詰め工程ではちょっと注意が必要です。この工程は350で入って、出た後に120が別のところに行っているため、差し引きで230が後段へ進むと考えたくなるかもしれませんが、そうではありません。

図の120のところにわざわざ循環と書かれている通り、これは瓶詰め工程に戻されます。もし後段へいくのが230だけだったら、この工程に350入って230出ていくことになり、この工程の中に溜まる水の量が時間経過とともにだんだん増えてしまいます。ですが、もちろん実際にはそんなことにはなりません。

考え方としては、瓶詰めの入る矢印が2つあるので、350+120=470入ると考えてください。そうすると出るのも470ですが、そのうち120は別の矢印として抜ける(循環に回る)ため、470-120=350が後段へと進みます。

続いて、青色を記入します。ここは赤色の数値を足しているだけなのでわかりやすいと思います。さらに、青色の2つを足し合わせて緑色を記入します。

最後に、緑色から砂ろ過で20抜けて、緑地散水でさらに20抜けるので、河川放流の水量は紫色のように計算できます。

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