H30年 水質概論 問3 問題と解説

水質汚濁防止法に規定する有害物質貯蔵指定施設を工場若しくは事業場において設置しようとする者が届け出なければならない事項として、定められていないものはどれか。

  1. 有害物質貯蔵指定施設の設備
  2. 有害物質貯蔵指定施設において貯蔵される有害物質に係る搬入及び搬出の系統
  3. 有害物質貯蔵指定施設の構造
  4. 有害物質貯蔵指定施設の使用の方法
  5. 有害物質貯蔵指定施設において貯蔵される有害物質に係る汚水等の処理の方法

 

 

 

 

 

正解 (5)

 解 説    

水質汚濁防止法の第5条3項に定められているのは、以下の6つです。

  1. 氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては、その代表者の氏名
  2. 工場又は事業場の名称及び所在地
  3. 有害物質貯蔵指定施設の構造 … 選択肢(3)
  4. 有害物質貯蔵指定施設の設備 … 選択肢(1)
  5. 有害物質貯蔵指定施設の使用の方法 … 選択肢(4)
  6. その他環境省令で定める事項(有害物質に係る搬入及び搬出の系統) … 選択肢(2)

上記の6番目について、水質汚濁防止法第5条3項には「その他環境省令で定める事項」としか書かれていませんが、実際には「有害物質貯蔵指定施設において貯蔵される有害物質に係る搬入及び搬出の系統」と定められています。

よって、選択肢(5)だけが届出が必要な事項として該当しないので、正解は(5)となります。

…と考えられれば望ましいのですが、実際の試験のときにはこの知識が抜けているかもしれません。そのようなときは、「貯蔵施設なんだから基本的には置いておくだけで、有害物質を含む汚水が生じることはない。なので汚水処理も必要ない」と考えることで、(5)が誤りだと推測することができます。

ちなみに、(5)は「有害物質貯蔵指定施設」(水質汚濁防止法第5条3項)ではなくて「有害物質使用特定施設」(水質汚濁防止法第5条2項)のほうで定められています。

以上から、正解は(5)となります。

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