非等速吸引によるダスト濃度の計測誤差に関する記述として、誤っているものはどれか。
- 粒子径が大きいほど大きい。
- ガス粘度が低いほど大きい。
- 粒子密度が大きいほど大きい。
- 吸引速度が測定点のガス流速より大きい場合、吸引速度が大きいほど大きい。
- 吸引ノズルの内径が大きいほど大きい。
正解 (5)
解 説
非等速吸引によるダスト濃度の計測誤差は、デービスの式から求められます(あくまで推定式ですが)。デービスの式は以下の通りです。
- Cn:ダスト濃度(非等速吸引)
- C:ダスト濃度(等速吸引)
- v:測定点のガス流速
- vn:吸引ノズルのガス流速
- Stk:ストークス数
式中にある「Stk」とは、ストークス数のことで、これは以下の式から求められます。
- Stk:ストークス数
- dp:ダストの粒子径
- ρp:ダストの密度
- v:速度
- μ:ガスの粘度
- d:吸引ノズルの内径
これらを見ていくと選択肢(1)~(5)の中で唯一(5)だけが逆の記述であることがわかります。
しかし、この式を正確に覚えるのが難しいと感じる場合、感覚で答えを出すこともできます。
選択肢(5)では吸引ノズルの内径がポイントになっていますが、極端な話として、吸引ノズルの内径が煙道と全く同じ大きさであると想定してみます。すると、全てのガスを測定することになるので、当然誤差はゼロになります。
よって、内径が大きければ大きいほど誤差は小さくなるので、(5)の記述が誤りであるということがわかります。
コメント