H28年 大規模大気特論 問2 問題と解説

乾燥断熱減率と温位に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. 乾燥断熱減率は、気温の鉛直勾配に関連する数値である。
  2. 低層大気の乾燥断熱減率の絶対値は0.0098℃/mである。
  3. 晴れた日に発達する混合層中では、温位の鉛直勾配がゼロに近づく。
  4. 減率が乾燥断熱減率に等しい大気層では、温位は高さとともに減少する。
  5. 減率が乾燥断熱減率より大きな大気層は不安定である。

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説    

温位の定義は「ある気塊を標準的な参照圧力(気圧1000hPa)へ断熱的に変化させたときの温度」なのですが、これがイメージしづらい場合は、気温の減率が乾燥断熱減率より小さいときは温位が高く、気温の減率が乾燥断熱減率より大きいときは温位が低いと覚えてください。

つまり、温位と気温の減率はその高低が逆の関係になります。

よって、(4)のように気温の減率が乾燥断熱減率に等しいときは、温位は高さによらず一定となります。

コメント