H28年 大気有害物質特論 問2 問題と解説

ふっ素、ふっ化水素、塩素及び塩化水素に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. ふっ化水素と塩化水素は、常温においてはどちらも無色の気体である。
  2. ふっ化水素と塩化水素は、どちらも水に対する溶解度は無限大である。
  3. ふっ化水素と塩化水素は、どちらも水溶液は酸性を示す。
  4. ふっ素と塩素は、常温においてはどちらも有色の有毒な気体である。
  5. ふっ素は塩素よりも化学的活性が大きく、希ガス、窒素以外のほとんどの元素と直接反応し、ふっ素化合物を生じる。

 

 

 

 

 

正解 (2)

 解 説    

塩化水素を水に溶かしたものは塩酸と呼ばれています。

よく濃塩酸として37%塩酸が試薬で売られていますが、仮にそれ以上の濃い塩酸を作ろうとしても、塩化水素がもう水に溶けず、結局、塩化水素として気体に戻ってしまいます(本当に限界まで溶かすなら40数%までは濃くできますが、それが溶解度の限界です)。

よって、塩酸は飽和するので、塩化水素の水に対する溶解度は無限大ではありません。

一方、ふっ化水素のほうは自由な割合で水に溶かすことができるので、こちらの水に対する溶解度は無限大といえます。

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