H25年 ばいじん・粉じん特論 問3 問題と解説

重力集じん装置の100%分離限界粒子径が小さくなる操作、又は因子として、誤っているものはどれか。

  1. 沈降室高さを低くする。
  2. 気流速度を小さくする。
  3. 排ガス温度を高くする。
  4. 沈降室の奥行きを長くする。
  5. 粒子密度が大きくなる。

 

 

 

 

 

正解 (3)

 解 説    

重力集じん装置の100%分離限界粒子径dp100を表す式は以下の通りです。

  • μ:ガスの粘度
  • H:沈降室の高さ
  • vo:気流の水平方向速度
  • ρp:粒子の密度
  • g:重力加速度
  • L:沈降室の奥行き長さ

この式によると、(1)、(2)、(4)、(5)が正しいことがわかるので、残る(3)が正解であると判断できます。

ちなみに、排ガス温度が高いほど粘度も高くなります。よって、排ガス温度を高くすると上式のμが高くなり、ひいては100%分離限界粒子径dp100も大きくなります。つまり、(3)の記述は反対であることがわかります。


H23年度の問3では、100%分離限界粒子径dp100の式そのものを問う問題が出題されているので、この式は公式として正確に覚えたほうが良さそうです。

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