組成が炭素89%、水素11%の灯油とプロパンを同時に使用して、空気比1.3で完全燃焼させる燃焼装置がある。灯油の供給量が10kg/h、空気の供給量が295m3N/hのとき、プロパンの供給量(m3N/h)はおよそいくらか。
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正解 (4)
解 説
まず、空気比が1.3で空気量が295[m3N/h]なので、理論空気量は
です。この理論空気量を理論酸素量に換算すると、
となります。この数字はあとで使うので、とりあえず置いておきます。
次に、灯油の供給量が10[kg/h]とわかっているので、灯油の完全燃焼で使われる空気量を計算します。炭素については1時間あたり8.9[kg]を燃焼させる(組成が89%のため)ので、その物質量は
です。
という化学反応式より、炭素の物質量と酸素の物質量は1:1なので、ここで使われる酸素は742[mol]です。また、水素についても同様に考えると、水素1.1[kg]の物質量は、
です。
という化学反応式より、水素の物質量と酸素の物質量は4:1なので、ここで使われる酸素は
となります。炭素と水素それぞれの燃焼に必要な酸素の計算結果を合わせると、灯油1[kg]の燃焼に必要な酸素は、
となります。
上記の通り、理論酸素量は1時間あたり47.7[m3]ですが、このうち灯油の燃焼に使う分が22.8[m3]なので、プロパンの燃焼に使う酸素量は、
です。また、プロパンの燃焼の化学反応式は以下の通りです。
よって、プロパンの物質量と酸素の体積比は1:5なので、酸素が24.9[m3]なら、プロパンは
となります。
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