H25年 公害総論 問7 問題と解説

大気中の粒子状物質に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. 大気中の粒子状物質は、降下ばいじんと浮遊粉じんに大別される。
  2. 工場、自動車などから排出される一次粒子と大気中で生成する二次粒子がある。
  3. 粒子径が10μm以下の粒子状物質を浮遊粒子状物質と呼ぶ。
  4. 粒子径が2.5μm以下の粒子状物質を微小粒子状物質と呼ぶ。
  5. 微小粒子状物質の主な成分は、物の粉砕で発生する粉じんである。

 

 

 

 

 

正解 (5)

 解 説    

微小粒子状物質とはPM2.5のことです。物の粉砕で発生する粉じんでも、粒子径が2.5μm以下であれば微小粒子状物質に該当しますが、主たる原因は別にあります。

微小粒子状物質の主な発生源は工場などの煙突から出る排ガスで、成分としてはSOx、NOx、揮発性有機化合物(VOC)などに由来する粒子が挙げられます。

コメント

  1. 匿名 より:

    4も間違いのように思えますがどうでしょう?
    令和以降の問題の解説ですと、PM2.5の定義について「微小粒子状物質とは、大気中に浮遊する粒子状物質であって、粒径が2.5μmの粒子を50%の割合で分離できる分粒装置を用いて、より粒径の大きい粒子を除去した後に採取される粒子をいいます。」とありますが、最近になって定義が変わったのでしょうか?

    • (管理人) より:

      厳密に言えばご指摘の通りですが、簡易的に(4)のような表現を用いることもあるので、誤りとは言えないと思います。
      実際、試験機関からの訂正((4)も正解と見なす措置)もありませんでした。

      なお、定義の変更はありません。当時も今も同じです。
      参考までに、本問より古いH22 大気特論 問2では厳密なほうの記述が出題されています。