R7年 公害総論 問9 問題と解説

 問 題     

これまでに実施されてきた自動車に係る移動発生源対策として、誤っているものはどれか。

  1. ディーゼル重量車に対する排出ガス規制強化
  2. 軽油中の窒素分の低減
  3. 窒素酸化物及び粒子状物質の総量削減
  4. 自動車税のグリーン化
  5. 交通流の分散・円滑化

 

 

 

 

 

正解 (2)

 解 説     

(2)について、自動車に係る移動発生源対策として行われてきたのは「軽油中の窒素分の低減」ではなく、「軽油中の硫黄分の低減」です。

軽油はディーゼルエンジンの燃料として使われることが多く、窒素分ではなく硫黄分の含有が問題視されています。そこで、サルファーフリー軽油(硫黄分10ppm以下)の販売が2005年に開始されました。

ちなみに、仮に軽油中の窒素分を低減したとしても、NOx対策としてあまり有効ではありません。というのも、NOxの主な発生源は燃料中の窒素ではなく、空気中の窒素(N2)だからです。

よって、正解は(2)となります。

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