R7年 汚水処理特論 問5 問題と解説

 問 題     

活性炭の再生に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. 老廃炭を全量新炭と交換するか、あるいは再生して利用するかは、再生コストなどを考慮して判断する。
  2. 活性炭の再生方法には、乾式加熱法、湿式酸化法、薬品再生法、電気化学的再生法、生物的再生法などがある。
  3. 乾式加熱法は、ロータリーキルンや流動炉などを用いて700~1000℃程度の高温で加熱再生する方法である。
  4. 乾式加熱法の長所として、再生による活性炭の消耗がほとんどないこと、温度・ガスの厳密な制御が不要なことなどが挙げられる。
  5. 乾式加熱法の短所として、高温操作で炉内材質の消耗が激しいこと、装置が高価なことなどが挙げられる。

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説     

(1)は正しいです。重要事項を含む選択肢ではありませんが、書かれていることが基本的な内容で、かつ、特に矛盾点もないため、正しい記述だと判断しやすいと思います。

(2)も正しいです。活性炭の再生法として、乾式加熱法や湿式酸化法などが用いられます。試験本番で(2)の後半に書かれている方法の正誤が判断できない場合には、一旦保留してもよいと思います。

(3)も正しいです。乾式加熱法は活性炭の再生方法として最も主流なもので、記述の通り、ロータリーキルンや流動炉などを用いて700~1000℃程度の高温で加熱再生する方法です。

(4)が誤りです。乾式加熱法は(3)の通り700~1000℃の高温で熱処理するため、活性炭の消耗が激しいです。また、酸素濃度や温度管理が不十分だと消耗が大きくなったり孔構造の劣化を招きます。(4)に書かれていることは2つとも事実とは反対です。

(5)は正しいです。高温操作によって消耗するのは活性炭だけでなく、炉内材質も同じです。また、高熱に耐える構造としなければならないため、装置は高価となります。

以上から、正解は(4)です。

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