問 題
汚泥の建設資材利用に関する記述として、誤っているものはどれか。
- 脱水汚泥は高濃度の有機物を含有しているので、そのままアスファルトフィラーとしての利用が可能である。
- 脱水汚泥は、セメント原料としての利用が可能である。
- 汚泥が塩化物を高濃度に含有する場合、セメント原料としての利用の障害になる場合がある。
- 汚泥を溶融スラグ化したものは、細砂や砕石の代替としての利用が可能である。
- 汚泥の焼却灰は、他の材料と混合するなどにより、路盤材としての利用が可能である。
正解 (1)
解 説
本問は決して難易度が高いというわけではありませんが、出題頻度から見ると珍しい部類です。そのため、あまり馴染みがない場合には捨て問題扱いにしてしまっても構わないと思います。
(1)が誤りです。アスファルトフィラーは粉状の石灰石なので、本来は無機物で水分が少ないです。
一方の脱水汚泥は水分と有機物を多く含んでいるため、これをそのままアスファルトフィラーとして利用することはできません。もし使うのであれば、あらかじめ水分や有機物を低減する措置が必要となります。
(2)と(3)はともに正しいです。脱水汚泥はそのままではセメント原料として使いづらいですが、乾燥や前処理を適切に行うことで利用が可能となります。
ただし、塩化物を多く含む原料使ってセメントを作ると、セメントが脆くなってしまうため、塩化物を高濃度に含有する脱水汚泥は、セメント原料として不適切です。
(4)も正しいです。記述の通りで、溶融スラグは路盤材・コンクリート細骨材・盛土材などとして使うことができます。
(5)も正しいです。汚泥の焼却灰は、固化材・土砂・スラグなどと混合して路盤材として用いられます。
以上から、正解は(1)となります。

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