H23年 大規模水質特論 問10 問題と解説

紙・パルプ工場における水質汚濁防止技術に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. 漂白工程へのリグニンなどの不純物持ち込みを減らすことが重要である。
  2. パルプ製造工程における節水対策では、黒液濃縮工程から発生する凝縮水の利用などによって、洗浄工程での洗浄水を減らすことが重要である。
  3. 抄紙工程では、ろ水(白水)の循環使用が節水に寄与している。
  4. 白水回収装置では凝集剤を添加し、微細繊維と塡料(鉱物粉末)を水から分離した後、焼却処分する。
  5. 脱水した汚泥はスラッジボイラーで燃やされ、得られた熱エネルギーは紙の乾燥工程などで利用される。

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説    

白水回収装置では、浮上分離によって原料(微細繊維と塡料)を回収し、再び抄紙原料として用います。また、白水回収装置から排出される水は砂ろ過を行い、抄紙工程におけるシャワー水として再利用します。

そのため、(4)にあるように凝集剤を添加したり、焼却処分したりするようなことはありません。

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