R7年 大気概論 問1 問題と解説

 問 題     

「二酸化窒素に係る環境基準について」に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. 環境基準は、工業専用地域、車道その他一般公衆が通常生活していない地域又は場所については、適用しない。
  2. 環境基準は、一時間値の一日平均値が0.04ppmから0.06ppmまでのゾーン内又はそれ以下であることとする。
  3. 一時間値の一日平均値が0.06ppmを超える地域にあっては、一時間値の一日平均値0.06ppmが達成されるよう努めるものとし、その達成期間は5年以内とする。
  4. 一時間値の一日平均値が0.04ppmから0.06ppmまでのゾーン内にある地域にあっては、原則として、このゾーン内において、現状程度の水準を維持し、又はこれを大きく上回ることとならないよう努めるものとする。
  5. 環境基準を維持し、又は達成するため、個別発生源に対する排出規制のほか、各種の施策を総合的かつ有効適切に講ずるものとする。

 

 

 

 

 

正解 (3)

 解 説     

(1)は正しいです。この環境基準は日常的な生活環境におけるNO2を対象としているため、生活にあまり関係のない場所には適用されません。

(2)も正しいです。NO2の環境基準は、1時間値の1日平均値が0.04ppmから0.06ppmまでのゾーン内又はそれ以下であることです。

(3)が誤りです。二酸化いおうと二酸化窒素の環境基準は、達成期間が定められています。二酸化いおうについては原則として5年以内、二酸化窒素については原則として7年以内です。よって、(3)の「5年以内」が誤りで、正しくは「7年以内」となります。

ちなみに、一酸化炭素、浮遊粒子状物質(SPM)、光化学オキシダントの環境基準は、達成期間が具体的には明記されておらず、「維持されまたは早期に達成されるよう努めるもの」とされています。

(4)と(5)はともに正しいですが、そこまで重要な内容ではないため、あまり気にしなくていいと思います。

以上から、正解は(3)となります。

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