R7年 大気特論 問1 問題と解説

 問 題     

高発熱量と低発熱量の差(MJ/m3N)が等しくなる気体燃料の組合せはどれか。ただし、ジメチルエーテルの分子式は(CH3)2Oである。

  1. 水素    メタン
  2. メタン   エタン
  3. エタン   プロパン
  4. エタン   ジメチルエーテル
  5. プロパン  ジメチルエーテル

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説     

選択肢にある物質を燃焼させるとCO2やH2Oが生じますが、このうちH2Oは、水蒸気から水に変化する際にも凝縮熱が発生します。

高発熱量と低発熱量の違いは、この水蒸気の凝縮熱を含むか含まないかです。凝集熱を含んだものが高発熱量、凝集熱の分を考えないものが低発熱量となります。

ここで、本問は「高発熱量と低発熱量の差が等しくなる組合せ」を選ぶ問題なので、選択肢の各物質1molを燃焼した際にH2Oが何mol発生するかを調べ、その数が同じ物質同士が、高発熱量と低発熱量の差が等しい組合せとなります。

そこで、まずは水素、メタン、エタン、プロパン、ジメチルエーテルのそれぞれ1molの燃焼によって、何molのH2Oが発生するかを以下に示します。なお、きちんと化学反応式を書かなくても、Hの数に注目するだけでこの数は計算できます。

  • 水素(H2O):H2O 1mol
  • メタン(CH4):H2O 2mol
  • エタン(C2H6):H2O 3mol
  • プロパン(C3H8):H2O 4mol
  • ジメチルエーテル((CH3)2O):H2O 3mol

上記より、H2Oのモル数が同じなのはエタンとジメチルエーテルの組合せしかありません。よって、この組合せだと高発熱量と低発熱量の差が等しくなります。

以上から、正解は(4)です。

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