R7年 大気特論 問12 問題と解説

 問 題     

JISによる燃料ガス及び天然ガスの分析方法において、ガスクロマトグラフ法で分析する成分として、誤っているものはどれか。

  1. 水素
  2. アンモニア
  3. プロピレン
  4. トルエン
  5. ナフタレン

 

 

 

 

 

正解 (2)

 解 説     

本問は珍しい出題形式なので、見慣れないと感じる受験者の方も多いと思います。しかし、選択肢の中から誤ったものを一つ選ぶだけなら、さほど難しくはありません。

ガスクロマトグラフ法は、ガス中に含まれる成分を定量するために用いられます。水素やメタン、プロピレン、トルエン、ナフタレンなど、燃料ガスに含まれる様々な炭化水素類を測定することができます。

一方、選択肢のうち、アンモニアだけはほかの4物質と性質が大きく異なります。

アンモニアは極性が大きく塩基性を示すため、測定装置内の配管やカラム内面に吸着しやすいという特徴があります。そのため、ガスクロマトグラフ法ではアンモニアの定量を行うことができません。

アンモニアを正しく測定するには、中和滴定法やイオンクロマトグラフ法など、ガス状のアンモニアを吸収液に取り込んで液体としてから分析する湿式分析を選ぶ必要があります。

以上から、正解は(2)となります。

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