問 題
ダストの特性に関する記述として、誤っているものはどれか。
- 空隙率0.5で堆積した層のかさ密度は、粒子密度の1/2である。
- 粒子径が同じ場合、粒子密度が2倍になれば空気力学的粒子径は√2倍になる。
- 粒子径が小さいほど、凝集しにくくなる。
- 見掛け電気抵抗率が高い場合には、静電気による付着力が一層大きくなる。
- 排ガス中の水分や硫酸分を取り込むと、凝集しやすくなる。
正解 (3)
解 説
(1)と(2)はともに正しいですが、これらはややマイナーな知識なのであまり気にしなくてもいいと思います。
(3)が誤りです。一般的には(3)の反対で、粒子が小さいほど凝集しやすくなります。
というのも、微粒子ほど比表面積が相対的に大きくなるので、ファンデルワールス力などが働いて凝集しやすいからです。また、一方の粗大粒子は重力沈降が支配的となるため、間接的に凝集の力が弱まります。
(4)は正しいです。見掛け電気抵抗率が高い(=電気が逃げにくい)ダストは、帯電した電荷がリークしにくく、付着面上でも電荷が残りやすいので、静電気による付着力が一層大きくなります。
(5)も正しいです。水分や硫酸ミストはダストに吸湿性・粘着性を与えるため、凝集しやすくなります。理屈を抜きにしても、ダストが濡れるとベタベタになるのはイメージしやすいと思います。
以上から、正解は(3)です。

コメント