問 題
障害物形式集じん装置の集じん率ηを表現する式として、正しいものはどれか。
ただし、c:装置で決まる定数、A:ダストが捕集される障害物の全表面積、V:障害物が充塡されている装置の体積、L:装置長さ、ηt:障害物1個当たりの捕集効率、である。

解 説
R4 問4などで出題されたドイッチェの式(電気集じん装置の集じん率ηの推定式)は重要公式として押さえておきたいですが、この問題では「電気集じん装置」ではなく「障害物形式集じん装置」の式が出題されています。
これはドイッチェの式と比べてマイナーなため馴染みはないと思いますが、各変数が持つ物理的な意味(充填密度やガスの通過距離)を整理することで、暗記に頼らず消去法で正解を導くことができます。
選択肢(1)〜(5)の式の形はいずれも「η = 1 - exp(-指数)」の形をしており、指数部分の値が大きいほど「exp(-指数)」が小さくなり、集じん率 η は大きくなります。
ここで、指数の分子と分母に入る変数(A、V、L、ηt)の関係を物理的に分解して考えると、次のように考えることができます。
まず、A / V は「単位体積当たりの捕集表面積(障害物の充填密度)」を表します。装置の中に障害物がギッシリ詰まっている(全表面積 A が大きく、体積 V が小さい)ほどダストを捕集しやすくなるため、A は分子、V は分母に配置されます。
次に、L は「装置の長さ(ガスの通過距離)」を表します。一定の充填密度(A / V)を保ったまま装置を長くする(L を大きくする)と、ダストが障害物に接触・衝突する機会が増えるため、L は分子に配置されます。
残る ηt は「障害物 1 個当たりの捕集効率」であり、個々の障害物の捕集性能が高いほど装置全体の集じん率が向上するため、ηt も分子に配置されます。
以上を組み合わせると、分子に A、L、ηt、分母に V がくる(2)が正しい式だと判断できます。
よって、正解は(2)となります。

コメント
障害物の全表面積Aを一定にしたまま装置を長くすれば、障害物の密度は低下し、捕集するチャンスは減る
解説を見直しました。ご指摘ありがとうございます!