R7年 大規模大気特論 問6 問題と解説

 問 題     

正規形プルームモデルが適用できる平坦地域での長期平均濃度の予測手法に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. 安定度が中立の状態での拡散幅から得られる煙の幅は、発生源から見て30°程度である。
  2. 風向データは一般に16方位で与えられ、各風向代表値の方向で濃度計算値が高くなる。
  3. 風向の出現確率分布を32方位などに補間・分散させると、より現実に近い長期平均濃度分布が得られる。
  4. 16方位で記録された風向データの代わりに、その風向±11.25°の範囲で乱数データを与え、出現確率分布の平準化を図るモデルもある。
  5. プルームモデルを算術的に変換し、16方位の1風向ごとの角度幅で均一化した濃度を与える「横風方向一様分布式」が採用されることがある。

 

 

 

 

 

正解 (1)

 解 説     

この設問は、出題頻度が低いテーマな上に、各選択肢の正誤の判断が難しめだといえます。そのため、個人的には捨て問題扱いにしてしまっても構わないと思います。

(1)が誤りです。安定度が中立のとき、煙の幅は発生源から見て「30°程度」ではなく「10°程度」となります。

(2)は正しいです。風向は一般的に16方位で表されます。たとえば「北北西」のように、東西南北が最大3つまで並ぶような表し方が16方位です。

また、正規形プルームモデルの計算上、この16方位の各風向とぴったり一致する方向(たとえば北北西)では濃度計算値が高くなり、16方位から外れている方向(たとえば真北と北北西の間)では濃度計算値が低くなります。

(3)も正しいです。(2)の通り、風向は一般的に16方位としますが、これを詳細な32方位として計算すれば、より現実に近い長期平均濃度分布を得ることができます。

(4)も正しいです。16方位での計算は、(2)の通り、各方位の枠の中で計算結果にムラが生じます。それを解消するため、各風向±11.25°の範囲で乱数データを与えることにより、計算結果のムラを和らげる方法があります。

ちなみに、「各風向±11.25°」というのはプラス・マイナス合わせると22.5°の幅を持ちますが、これは360°÷16方位=22.5°からくる数値です。

(5)も正しいです。これも(4)と同様に、計算結果のムラをなくすための方法です。(4)では各方位の枠の中で乱数データを与えていますが、(5)では各方位の中で均一した濃度を与えることで、ムラを減らそうとしています。

以上から、正解は(1)となります。

コメント