H23年 水質有害物質特論 問13 問題と解説

メチレンブルー吸光光度法によるほう素及びその化合物の検定に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. 用いる水の精製には、ほうけい酸ガラス製の蒸留器を使用する。
  2. 試料を硫酸酸性とし、メチレンブルーと1,2-ジクロロエタンを加えて振り混ぜた後、1,2-ジクロロエタン層を捨てる。
  3. ふっ化水素酸溶液を加えて振り混ぜ、テトラフルオロほう酸イオンを生成させて、メチレンブルーと反応させる。
  4. 生成するイオン会合体を1,2-ジクロロエタンで抽出する。
  5. 1,2-ジクロロエタン層を硫酸銀溶液で洗浄し、吸光度(660nm)を測定する。

 

 

 

 

 

正解 (1)

 解 説    

ほうけい酸ガラスには、名前の通りほう素とけい素が含まれています。

ほう素を測定する際にほう素を含む器具を使うと、ガラスの一部が溶け出すなどして測定値に誤差を与える可能性があります。そのため、ほうけい酸ガラス製の蒸留器を使うことは不適切です(もちろん大きな誤差ではありませんが、微量分析においてはそのような細かいことに気を遣う必要があります)。

この場合、石英ガラス製やポリプロピレン製など、ほう素を含まない器具を使うのが正しいです。

よって、正解は(1)となります。

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