R6年 大規模水質特論 問8 問題と解説

 問 題     

製油所の排水処理及び排水量削減策として、不適切なものはどれか。

  1. プロセス排水を排水ストリッパーで処理した塔底水は、原油脱塩装置や水素化処理装置に送り再利用する。
  2. 総量規制に対応するため、排水の最終出口であるガードベースンには、pH計、COD計、流量計を設置する。
  3. 海水を冷却水として使用した場合、急速ろ過及び活性炭処理を行ったうえで、循環使用する。
  4. 冷却水で冷却・凝縮するクーラーの代わりに、空気で冷却・凝縮するエアフィンクーラーを使用する。
  5. 発電機に使用されているスチームの凝縮水を回収して再利用する。

 

 

 

 

 

正解 (3)

 解 説     

製油所の排水処理は頻出テーマですが、本問の選択肢にはややマイナーな記述が多いように感じます。しかし、選択肢の中からおかしい記述を一つ選ぶだけなら、さほど難しい問題ではありません。

(3)に関して、海水はある意味で無限(ではないですが潤沢)にあるので、循環利用する必要がありません。いくらでも供給可能です。そのため、海水を使うときには循環利用せず、そのまま海へ放流する場合が多いです。

一方、工業用水を冷却水として使う場合などは、その水量にも限りがあるため、循環利用するメリットが大きいです。

以上から、(3)の記述が誤っているので、正解は(3)となります。

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