R6年 大気概論 問8 問題と解説

 問 題     

発生源・発生施設とそれに特徴的な大気汚染物質の組合せとして、誤っているものはどれか。

  • (発生源・発生施設)     (大気汚染物質)
  1. 亜鉛製錬(焼結炉など)  カドミウム及びその化合物
  2. アルミニウム製錬    塩素及び塩化水素
  3. 印刷施設        イソプロピルアルコール
  4. 陶磁器焼成炉      鉛及びその化合物
  5. コークス炉       ベンゼン

 

 

 

 

 

正解 (2)

 解 説     

(1)は正しいです。亜鉛精錬(焼結炉、焙焼炉、溶解炉)では、原料として使う亜鉛鉱石中にカドミウムが含まれています。そのため、製錬工程ではカドミウムやその化合物が発生します。

(2)が誤りです。アルミニウム製錬では、原料としてふっ化アルミニウムを使用します。そのため、これで発生する有害物質は、ふっ素、ふっ化水素、ふっ化けい素となります。

(3)は正しいです。印刷施設で問題となる大気汚染物質は、イソプロピルアルコールなどのVOC(揮発性有機化合物)です。

(4)も正しいですが、陶磁器焼成炉は出題頻度が低いので、正誤が判断できなくても仕方ないと思います。陶磁器焼成炉では、そこで使用される釉薬(うわぐすり)に鉛が含まれるため、鉛やその化合物が発生します。

(5)も正しいです。コークス炉から出る大気汚染物質といえば、ばいじん、二酸化硫黄、一酸化炭素、ベンゼンなどが挙げられます。

以上から、正解は(2)となります。

コメント