問 題
JISによる石炭の工業分析法、元素分析法、発熱量測定法に関する記述として、誤っているものはどれか。
- 工業分析、元素分析のいずれも、気乾試料を分析対象とする。
- 水分測定法は、試料を200℃で乾燥させたときの減量を水分量としている。
- 元素分析では、炭素をCO2に、水素をH2Oに変換して、それぞれ別の吸収剤に吸収させて定量する。
- 酸素は、他の元素や灰分の定量値から計算により求める。
- 熱量計では、標準物質として安息香酸が用いられる。
正解 (2)
解 説
石炭の工業分析法、元素分析法、発熱量測定法からの出題は珍しいですが、選択肢の中からおかしい記述を一つ選ぶだけなら、さほど難しくはありません。
(2)に関して、JISにおける石炭の水分測定法では、試料を107℃で乾燥させ、その減量を水分量としています。
この「107℃」という数値を正確に知らなくても、200℃での乾燥だと石炭中の揮発性物質が失われてしまうと考えることができれば、200℃での乾燥は水分量の測定として不適であり、水の沸点である100℃を少し超えるくらいの温度が適正であると判断することができます。
そのため、(2)の「200℃」が誤りで、正しくは「107℃」となります。
よって、正解は(2)です。
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