R6年 大規模大気特論 問10 問題と解説

 問 題     

鉄鋼プロセスの焼結炉における集じん対策に関する記述中、ア~ウの(  )の中に挿入すべき語句の組合せとして、正しいものはどれか。

焼結ダストは、一般的に電気抵抗率が( ア )、運転温度領域によっては、電気抵抗率が電気集じんに適した範囲を外れて、( イ )が発生し、集じん率が低下する。

微粒ダストが多く含まれる場合には、電気集じん装置内で( ウ )が増加して、( イ )とともに集じん率が低下する。

  • ア      イ       ウ
  1. 高く  逆電離現象     固着現象
  2. 低く  ジャンピング現象  再飛散現象
  3. 高く  ジャンピング現象  固着現象
  4. 低く  ジャンピング現象  固着現象
  5. 高く  逆電離現象     再飛散現象

 

 

 

 

 

正解 (5)

 解 説     

電気集じん装置において、ダストの電気抵抗率が高すぎると、集じん極上で放電が生じやすくなり、「逆電離現象」が発生します。逆電離現象が起こると、ダスト層内に著しい電界を生じて絶縁破壊を起こすので、集じん効率が低下します。

よって、( ア )には「高く」が、( イ )には「逆電離現象」が入ります。

また、微粒子が多いと、電気集じん装置内でダストが再び気流中に飛び散る「再飛散現象」が増加します。再飛散が増えると、せっかく集めた粉じんが装置を抜けてしまい、効率低下を招きます。

よって、( ウ )には「再飛散現象」が入ります。

以上から、

  • ア:高く
  • イ:逆電離現象
  • ウ:再飛散現象

となるので、正解は(5)です。

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