R5年 水質有害物質特論 問11 問題と解説

 問 題     

有害物質の種類と試料の保存方法の組合せとして、誤っているものはどれか。

  • (有害物質の種類)   (保存方法)
  1. 鉛及びその化合物  硝酸でpH約1
  2. 六価クロム化合物  そのままの状態で0~10℃の暗所
  3. シアン化合物    硫酸でpH約4
  4. 有機りん化合物   塩酸で弱酸性
  5. 1,4-ジオキサン    4℃以下の暗所(凍結させない)

 

 

 

 

 

正解 (3)

 解 説    

(3)に関して、試料中のシアン化合物は変化しやすいので、試料採取後、直ちに試験するのが望ましいです。ただし、直ちに試験できない場合は、水酸化ナトリウムを加えて、pHを約12として保存します。

硫酸などの酸を加えてしまうとシアン化物イオンが安定ではいられず、正しい測定が行えないため、「硫酸でpH約4」が誤りで、正しくは「水酸化ナトリウムでpH約12」となります。

よって、正解は(3)です。

本問の類題は数年ごとに出題されるため、過去問を解く中で繰り返し出題される物質の保存方法は押さえておきたいところです。参考までに、以下に類題のリンクを貼っておきます。

コメント