R5年 水質概論 問5 問題と解説

 問 題     

公共用水域の水質の環境基準に関する記述中、下線を付した箇所のうち、誤っているものはどれか。

生活環境項目のうち、有機汚濁の代表的な指標である(1)BODは河川に、(2)CODは湖沼及び海域にそれぞれ適用される。

また、富栄養化を防止する観点から(3)全窒素と全燐(りん)が、1982(昭和57)年12月に(4)河川及び湖沼に、1993(平成5)年8月に(5)海域に追加された。

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説    

(1)と(2)はともに正しいです。湖沼と海域の指標がCOD、河川の指標がBODという組合せは重要事項として覚えておきたい知識です。

(3)~(5)を含む文章は、各年数は気にするよりも内容に注目してください。

富栄養化の原因は窒素、りんなどの栄養塩類なので、富栄養化を防止する観点から全窒素と全りんの環境基準を設定するという(3)の流れは正しいと判断できます。

また、環境基準が設定された年数はともかく、今現在、湖沼と海域には全窒素と全りんの環境基準を設けられている一方、河川では設定されていないことを知っていれば、(4)の「河川」がおかしいことに気づけます。

つまり、(4)の「河川及び湖沼」が誤りで、正しくは「湖沼」だと判断することができます。

以上から、正解は(4)です。

なお、これらの環境基準の達成率が問われることもあります。最新の数値をこちらのページにまとめてあるので、試験前には参照しておくとよいと思います。

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