問 題
2019(令和元)年度における産業廃棄物に関する記述として、誤っているものはどれか。
- 産業廃棄物の総排出量は約3億8600万tで、前年度に比べて700万tほど増加した。
- 排出量が多い3業種は、「電気・ガス・熱供給・水道業」、「建設業」、「パルプ・紙・紙加工品製造業」であった。
- 汚泥、動物のふん尿、がれき類の排出量合計は、全排出量の約8割であった。
- 再生利用率が高い廃棄物は、がれき類、金属くず、動物のふん尿などであった。
- 最終処分の比率が最も高い廃棄物は、燃え殻であった。
解 説
(1)は正しい記述です。年によって多少の前後はありますが、産業廃棄物の総排出量は例年、4億t程度となっています。ここ10年以上同じような数字が並び、増えも減りもしない状況です。問題文にある「700万tほど増加」は割合でいえば微小なので、この程度の増減は気にしなくて大丈夫です。
(2)が誤りの記述です。産業廃棄物の排出量が最も多い業種は「電気・ガス・熱供給・水道業」です。次いで「農業・林業」、その次が「建設業」となりますが、2位と3位は僅差なので年によって入れ替わることがあります。1位は動かないので安心して知識として覚えてください。
(2)では順位までは問われていないため、トップ3は年度によらず上記の3業種となります。そのため、「パルプ・紙・紙加工品製造業」が誤りで、正しくは「農業・林業」となります。
(3)は正しい記述です。産業廃棄物の排出量を種類別に見ると、1位が「汚泥」、2位は「動物のふん尿」、3位は「がれき類」です。その割合は変動しますが、順位は大体この並び順で固定しています。問題文にはこれらの合計が8割と書かれていますが、割合までは押さえておかなくてもよいと思います。
(4)も正しい記述です。再生利用率が高いものは、がれき類、金属くず、動物のふん尿、鉱さいなどです。一方で再生利用率が低いものは、汚泥、廃アルカリ、廃酸などです。
(5)も正しい記述です。最終処分比率(最終処分量/排出量)は多くの年で、1位が「燃え殻」、2位が「ゴムくず」となっています。ただし、稀にこの順位が逆転する年もあるため注意が必要です。
以上から、正解は(2)となります。
念のため、試験前に最新の情報を環境省の産業廃棄物の排出及び処理状況等で確認しておくことをお勧めします。
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