問 題
特定工場における公害防止組織の整備に関する法律に規定する汚水等排出施設に該当しないものはどれか。
- 酸又はアルカリによる表面処理施設
- 石炭を燃料とする火力発電施設のうち、廃ガス洗浄施設
- 電気めっき施設
- 皮革製造業の用に供する石灰づけ施設
- 洗濯業の用に供する洗浄施設
正解 (5)
解 説
この問題は規定された施設を覚えていれば解けるのですが、その数が多過ぎて覚えきれないと思います。そのため、汚水等排出施設になるような汚い(有害な)水が出るかどうかを考えていくほうが現実的な解き方です。
(1)は名前から酸やアルカリを多分に含んだ汚水が発生することがわかります。よって、これは汚水等排出施設となります。
(2)は石炭を燃料とする火力発電施設ですが、石炭を燃やすと揮発性有機化合物をはじめとする多くの有害物質が発生します。よって、これも汚水等排出施設です。
(3)の電気めっき施設は、数多くある汚水等排出施設の中でも、特に排水中の有害物質が多い施設のひとつです。具体的には、シアン化合物や亜鉛、六価クロム、カドミウムなどが特徴的です。よって、これも汚水等排出施設です。
(4)で、皮革製造業の石灰づけでは、石灰水(水酸化カルシウム水溶液)を大量に使います。よって、その汚水は強アルカリ性となり、また、皮革に含まれる有機化合物(脂肪やタンパク質)も含まれています。よって、これも汚水等排出施設です。
(5)は洗濯物の洗浄ということですが、何か処理をするわけでもなく洗うだけなので、取り立てて気にするほどの有害な排水も出ません。よって、これが汚水等排出施設ではない選択肢です。
以上から、正解は(5)となります。
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