問 題
ダイオキシン類に関する記述として、誤っているものはどれか。
- ダイオキシン類対策特別措置法で定義されているのは、ポリ塩化ジベンゾフラン、ポリ塩化ジベンゾ‒パラ‒ジオキシン及びコプラナーポリ塩化ビフェニルである。
- 最も毒性の強い2,3,7,8-テトラクロロジベンゾフランの毒性を1(基準)として、その他毒性のある異性体の毒性は、相対的な毒性を表わす毒性等価係数(TEF)で表わされる。
- ダイオキシン類は通常、複数の異性体の混合物として存在する。
- 排出量は各異性体の量にTEFを乗じて、それらを足し合わせた値(毒性当(等)量)として算出される。
- 2019(令和元)年におけるダイオキシン類の排出総量は、第3次計画のダイオキシン類削減目標量を下回っており、削減目標は達成されている。
正解 (2)
解 説
(1)は正しいです。ダイオキシン類は以下の3種類の物質群の総称です。
- ポリ塩化ジベンゾ-パラ-ジオキシン(PCDDs)
- ポリ塩化ジベンゾフラン(PCDFs)
- コプラナーポリ塩化ビフェニル(コプラナーPCB)
(2)の後半は正しいですが、前半に記載されている基準物質が誤っています。ダイオキシン類の中で最も毒性が強いのは「2,3,7,8-四塩化ジベンゾ-パラ-ジオキシン(TCDD)」で、これの毒性を1(基準)として、その他の異性体の毒性を毒性等価係数(TEF)で表しています。
(3)は正しいです。ダイオキシン類は塩素を含む有機物を燃焼させた際などに非意図的に生成されるので、複数の異性体の混合物として存在します。
(4)も正しいです。排出量は各異性体の量にTEFを乗じて、それらを足し合わせた値のことを毒性当(等)量(TEQ:Toxicity Equivalency Quantity)といいます。
(5)も正しいです。2019年に限らず、近年はずっとダイオキシン類削減目標を達成しています。
以上から、正解は(2)となります。
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