R3年 汚水処理特論 問5 問題と解説

 問 題     

オゾン処理に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. 酸化力は塩素より強い。
  2. オゾン発生機には高圧無声放電法が用いられる。
  3. オゾン発生機に供給する原料として加湿空気が用いられる。
  4. オゾン発生量はオゾン発生機の電力の調節により制御できる。
  5. 有機物と反応してトリハロメタンを生成しない。

 

 

 

 

 

正解 (3)

 解 説    

(1)は正しいです。オゾンは強力な酸化力を持つ物質で、水中の有機物やシアンなどを酸化して分解・除去することができます。その酸化力は塩素よりも強いです。

(2)も正しく、オゾン発生機には高圧無声放電法が用いられます。高圧の放電によって空気中の酸素(O2)を酸素原子(O)に乖離させ、OとO2とを反応させてオゾン(O3)を発生させます。

(3)に関して、水分(H2O)があると、(2)で示したOとO2との化学反応の際にOとH2Oが反応してしまい、オゾン発生の邪魔になります。そのため、水分は極力減らさなければいけないので、「加湿空気」ではなく「乾燥空気」を用いる必要があります。

(4)は正しいです。オゾンの発生量は電圧に比例するので、電力の調節により制御することができます。

(5)はやや妙な書き方の文章ですが、内容的には正しいです。言わんとしていることは、塩素だと有機物と反応してトリハロメタンを生成してしまうけれど、オゾンを使えばその心配がない…ということだと思います。

以上から、正解は(3)です。

コメント